ぐーぐーとぺこぺこ

ある森の中にぐーぐーとぺこぺこという双子の男の子たちがいました。
男の子たちは、いつもおなかをすかせていていました。
「おなかがすいたね。ぐーぐー」
「おなかがすいたね。ぺこぺこ」
二人は体を寄せあって、すわりこんでいます。

森の中にはたくさんの獣や木の実がありましたが、
二人はそれらを食べるのはかわいそうでずっと我慢していました。
何日も何日も、二人はおなかをすかせていました。それはとてもつらく、さみしい感じがしました。

とうとうぐーぐーはいいました。
「ぺこぺこ、ぼくを食たべ」
ぺこぺこはびっくりしました。
するとぐーぐーはもう一度いいました。
「ぺこぺこ、ぼくをお食べ」
ついにぺこぺこは大きく口をあけて、ぐーぐーを一口でのみこんでしまいました。
ぐーぐーはいなくなってしまいました。

膨らんだおなかの中から、ぐーぐーの声がしました。
「ぺこぺこ、おなかいっぱいにいなったかい」
ぺこぺこは答えました。
「まだまだおなかがすいてるよ」
ぺこぺこは口を開けました。するとそこへ、ぺこぺこのつま先がするすると飲み込まれました。
次に膨らんだおなかと、小さな肩と、ついには頭まで入ってしまいました。
ぺこぺこもいなくなってしまいました。

どこからか、ぐーぐーの声がしました。
「ぺこぺこ、おなかいっぱいになったかい」
「うん、おなかいっぱいになったよ」
双子の男の子はいなくなってしまいました。

ぐーぐーのおなかのなかではおなかがすくことがなく、双子は温かく幸せに暮らしました。